2007年 03月 30日
PRIDE重大発表公開記者会見
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GBRニュース 榊原代表が『PRIDE.34』を持って辞任、全権はUFCのオーナーに移行
GBRニュース 4・8 PRIDE対UFCの対抗戦第一弾、藤田VSモンソンが決定!ドン・フライ、シウバの参戦も
27日の18時よりPRIDE重大発表公開記者会見が行われた。発表の主な内容は次の通り。
●ロレンゾ・フェテータ氏がオーナーになる
●榊原代表はPRIDE.34をもって代表を辞任
●UFCに買収されたのでは無い
●今後は新会社のPRIDE FC WORLDWIDEが運営する
●地上波放送の再開は無し
●PRIDE.34追加対戦カード 藤田和之vsジェフ・モンソン
PRIDEの新オーナーとなるフェティータ氏はインタビューなどで耳障りの良い言葉を並べてはいるが、PRIDEにどのような変化が訪れるのかは実際に運営がなされてみなければ分からない。今回は今後どのような影響があるかという点について簡単に書いてみる。
まず短期的には、PRIDEを取り巻く状況は活性化するのではないかと予想する。発表ではPRIDEとUFCが対等な立場であるとの点を強調しているが、ファンの間にはPRIDEが実質的にUFCの下部組織に成り下がってしまうのではないかとの懸念が広がっている。だが自分は当面の間はその可能性は極めて少ないと考えている。PRIDEを下部組織化してしまえば、PRIDEの持つブランド価値は必然的に減少する事になる。フェティータ氏はPRIDEを買収するに際し、少なからぬ金額を支払っているはずであり、わざわざPRIDEの価値が減少するような状況を自ら作り出すだろうか。買収に大金を投資した以上、その次は投資したコストを回収し利益を得ようとするはずだ。つまり短期的には、フェティータ氏はPRDEの商品価値を上げようと様々な手を打って来ると考える事が出来る。
その一つとして、記者会見でも話題に上った交流戦を積極的に活用するだろう。両イベントの選手を対戦させれば話題性は十分であるし、ファンに対して大きく訴求する事が出来る。加えて両団体ともヘビー級などの選手層の薄い階級は、出場選手の固定化から新鮮味の有るマッチメイクの提供が困難になってきているが、そうした状況に対する有効な打開策にもなる。とりあえずは目の前に迫ったライト級GP、ここにUFCから選手が派遣されるかどうか、またどの選手が派遣されるのかを見れば、差し当たっての新オーナーのPRIDEの扱いを判断する事が出来るはずだ。また他には、アメリカでの展開が加速すると思われる。DSEはアメリカ市場への進出を狙っていたが、アメリカでは地盤が無かった為、何も無い状態から足掛かりを構築せねばならず、莫大な労力が必要であった上に初期投資の費用がかさんだ。だが今後はフェティータ氏のコネクションを活用する事が出来るため、アメリカでの展開を進めるのが円滑になる。テレビ放送での露出の拡大や様々なプロモーション活動を通じて、アメリカ市場への浸透を図って来るだろう。
だが、収益が思うように改善されなかった場合はどうなるか。会見でフェティータ氏はPRIDEに対する愛情を口にしたが、愛情があったとしても採算の取れない事業を大事に抱えて行くだろうか。ビジネスよりも個人的な感情を優先させる可能性は限り無く低いし、そもそもフェティータ氏の言葉は単なるリップサービスとも受け取れる。買収に成功した後に収益が上がらないため、買収した部門を再び切り離す事はビジネスでは頻繁に見られる光景だ。フェティータ氏がPRIDEから必要な部分を吸い上げた後、再度の売却が行われる可能性は十分に有る。あるいは単純に、トップ選手へのファイトマネーの支払いが厳しい状況が続けば、UFCなどへの選手の大量流出が起こる。そうなれば多くのファンが懸念する通り、実質的にUFCの下部組織となってしまうだろう。つまりPRIDEの展望は長期的には不透明なままであり、置かれた立場は不安定で、正念場は今後も続く。そしてそうした意味に於いては、PRIDEを取り巻く状況は何も変わってはいない。
GBRニュース 4・8 PRIDE対UFCの対抗戦第一弾、藤田VSモンソンが決定!ドン・フライ、シウバの参戦も
27日の18時よりPRIDE重大発表公開記者会見が行われた。発表の主な内容は次の通り。
●ロレンゾ・フェテータ氏がオーナーになる
●榊原代表はPRIDE.34をもって代表を辞任
●UFCに買収されたのでは無い
●今後は新会社のPRIDE FC WORLDWIDEが運営する
●地上波放送の再開は無し
●PRIDE.34追加対戦カード 藤田和之vsジェフ・モンソン
PRIDEの新オーナーとなるフェティータ氏はインタビューなどで耳障りの良い言葉を並べてはいるが、PRIDEにどのような変化が訪れるのかは実際に運営がなされてみなければ分からない。今回は今後どのような影響があるかという点について簡単に書いてみる。
まず短期的には、PRIDEを取り巻く状況は活性化するのではないかと予想する。発表ではPRIDEとUFCが対等な立場であるとの点を強調しているが、ファンの間にはPRIDEが実質的にUFCの下部組織に成り下がってしまうのではないかとの懸念が広がっている。だが自分は当面の間はその可能性は極めて少ないと考えている。PRIDEを下部組織化してしまえば、PRIDEの持つブランド価値は必然的に減少する事になる。フェティータ氏はPRIDEを買収するに際し、少なからぬ金額を支払っているはずであり、わざわざPRIDEの価値が減少するような状況を自ら作り出すだろうか。買収に大金を投資した以上、その次は投資したコストを回収し利益を得ようとするはずだ。つまり短期的には、フェティータ氏はPRDEの商品価値を上げようと様々な手を打って来ると考える事が出来る。
その一つとして、記者会見でも話題に上った交流戦を積極的に活用するだろう。両イベントの選手を対戦させれば話題性は十分であるし、ファンに対して大きく訴求する事が出来る。加えて両団体ともヘビー級などの選手層の薄い階級は、出場選手の固定化から新鮮味の有るマッチメイクの提供が困難になってきているが、そうした状況に対する有効な打開策にもなる。とりあえずは目の前に迫ったライト級GP、ここにUFCから選手が派遣されるかどうか、またどの選手が派遣されるのかを見れば、差し当たっての新オーナーのPRIDEの扱いを判断する事が出来るはずだ。また他には、アメリカでの展開が加速すると思われる。DSEはアメリカ市場への進出を狙っていたが、アメリカでは地盤が無かった為、何も無い状態から足掛かりを構築せねばならず、莫大な労力が必要であった上に初期投資の費用がかさんだ。だが今後はフェティータ氏のコネクションを活用する事が出来るため、アメリカでの展開を進めるのが円滑になる。テレビ放送での露出の拡大や様々なプロモーション活動を通じて、アメリカ市場への浸透を図って来るだろう。
だが、収益が思うように改善されなかった場合はどうなるか。会見でフェティータ氏はPRIDEに対する愛情を口にしたが、愛情があったとしても採算の取れない事業を大事に抱えて行くだろうか。ビジネスよりも個人的な感情を優先させる可能性は限り無く低いし、そもそもフェティータ氏の言葉は単なるリップサービスとも受け取れる。買収に成功した後に収益が上がらないため、買収した部門を再び切り離す事はビジネスでは頻繁に見られる光景だ。フェティータ氏がPRIDEから必要な部分を吸い上げた後、再度の売却が行われる可能性は十分に有る。あるいは単純に、トップ選手へのファイトマネーの支払いが厳しい状況が続けば、UFCなどへの選手の大量流出が起こる。そうなれば多くのファンが懸念する通り、実質的にUFCの下部組織となってしまうだろう。つまりPRIDEの展望は長期的には不透明なままであり、置かれた立場は不安定で、正念場は今後も続く。そしてそうした意味に於いては、PRIDEを取り巻く状況は何も変わってはいない。
by moonemblem
| 2007-03-30 22:07
| PRIDE