2006年 03月 06日
PRIDE.31 感想 (下)
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第五試合
アリスター・オーフレイム ○-× セルゲイ・ハリトーノフ
1R 5分13秒 TKO
本日のサプライズその1。聞くところによるとハリトーノフは最初のテイクダウンで既に脱臼していたらしいが、確かにアリスターに抱えて投げられた際、右肩を下にして落下している。その後、動きがほとんど無いことから、この時に怪我をしたという話は本当だろうと思う。そもそもハリトーノフほどの選手が、アリスターに押さえ込まれてから全く何も出来ない、といった状況自体がおかしいと見ていて思っていたのだが、確かに脱臼なら無理も無い。途中から腕をフックする事も満足にできていなかったし、試合の最後に右腕を押さえ込まれた状態になってからも、全然ポジションを返そうともせず、固められた右腕を抜こうともしなかったので、嫌な予感はしていたのだが。アリスターはウエイトを増やしたにも係わらず動きは良かったので、この際ヘビー級に階級を上げることを考えてはどうか。もともと通常でも100kg近い体重があるらしいので、十分に可能なはず。現状の体格ではヘビー級の選手にまだ劣る部分も見られたが、この点を補えばヘビー級でも有数の選手になると思う。
第六試合
ジョシュ・バーネット ○-× 中村 和裕
1R 8分10秒 裸絞め
試合自体はバーネットのワンサイドゲームだったが、強いバーネットを久々に見ることが出来たので、個人的には満足した。バーネットは体を絞ったためか動きにキレが有り、これが80パーセントの状態だとすると、GPにも大いに期待できる。残念ながらプロレス技を見る事は出来なかったが、足関節を取りに行った所で自分は盛り上がったので、これでよし。一方の中村には、やはり厳しい試合だった。中村は試合を支配して判定で勝つのが常套手段だが、自分のペースを簡単に作らせて貰えない強豪相手だと、こうなってしまうのも仕方が無いかもしれない。今後、中村が更に上を目指すのならば、一本やKOを狙える何か強力な武器を獲得する必要がある。そうでなくては格上相手に突破口を開くことは出来ないし、ここらが中村の限界になってしまうだろう。
第七試合
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ ○-× 田村 潔司
1R 2分24秒 腕ひしぎ十字固め
まったく勝負にならなかった。ノゲイラがテイクダウンから即座にバックを取る動きは実に見事……と言いたいところだが、田村にはもう少し粘って欲しかった。ノゲイラの手術後の復帰戦だが、これではどの程度まで復調しているのか、手術後の影響は無いのか、判断が付かない。もっとも、実力差の有る田村を相手にして何も危ないところが無かったので、調子が悪くは無いのだろう。スタンドでの打撃も含めてもう少し見たかった。だが、それは田村に対しては少々無理な注文だったのかもしれない。
第八試合
マーク・コールマン ○-× マウリシオ・ショーグン
1R 49秒 レフェリーストップ
本日のサプライズその2。ショーグンが積極的に出てくるコールマンに対して柔軟な対応を見せていたが、この戦術で行くのか、それとも従来通りの戦術に戻すのか興味があったのだが、それを見ることは出来なくなってしまった。中継中に高田が、長期欠場になるのではないか、と話していたが、聞くところによると怪我は予想より軽かったとの噂が流れており、この情報が正しいと良いのだが。ショーグンはこれからの未来の有る選手なので、怪我が後々まで影響しないよう祈りたい。コールマンは41歳という年齢を感じさせない動きを見せていたので、このような終わり方になってしまって残念だ。それと試合後のシウバの乱入だが、速報でも書いた通り、チャンピオンとしてマナーを守るべきだ。もっともこれはシウバ一人の問題ではなく、シュートボクセ側のセコンド全体に言える事だ。コールマンは対戦相手を敬い、礼儀を払う人間だが、試合後のインタビューに於ける傲慢な台詞は、シュートボクセ側との乱闘騒ぎで気が立っていた故であると思う。
第九試合
マーク・ハント ○-× 西島 洋介
3R 1分18秒 KO
今回の大会でのベストバウト。西島は初参戦で階級が上のハントに対してよく頑張ったと思うが、この試合が素晴らしいものになったのはハントの功績が大きいと思う。1Rでハントはテイクダウンからのグラウンドでの戦いを行っていたが、その後もこの戦術を続行していれば、西島は良いところ無く敗北していたはず。西島は距離を取っての打撃戦で、ウィービングやスウェーバックなど流石と思わせるような戦いを披露したが、西島の得意とするスタンドでの勝負をハントが受けたからこそ、この試合は素晴らしいものになった。ハントは途中からセコンドの指示を聞かなくなったらしいが、ダメージを受けても立ち上がって来る西島に対し、何か感じるところが有ったのではないか。まさに意地と意地のぶつかり合いだった。西島は健闘したが試合で見せたグラウンド技術はまだまだで、これが寝技主体の相手だと、何も出来ずに一本負けしていた可能性が高い。クリアするべき課題は多いので、これからも頑張って頂きたい。そして最後に、西島との戦いを真正面から受けて立ったハントの男気に、敬意を表する。
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アリスター・オーフレイム ○-× セルゲイ・ハリトーノフ
1R 5分13秒 TKO
本日のサプライズその1。聞くところによるとハリトーノフは最初のテイクダウンで既に脱臼していたらしいが、確かにアリスターに抱えて投げられた際、右肩を下にして落下している。その後、動きがほとんど無いことから、この時に怪我をしたという話は本当だろうと思う。そもそもハリトーノフほどの選手が、アリスターに押さえ込まれてから全く何も出来ない、といった状況自体がおかしいと見ていて思っていたのだが、確かに脱臼なら無理も無い。途中から腕をフックする事も満足にできていなかったし、試合の最後に右腕を押さえ込まれた状態になってからも、全然ポジションを返そうともせず、固められた右腕を抜こうともしなかったので、嫌な予感はしていたのだが。アリスターはウエイトを増やしたにも係わらず動きは良かったので、この際ヘビー級に階級を上げることを考えてはどうか。もともと通常でも100kg近い体重があるらしいので、十分に可能なはず。現状の体格ではヘビー級の選手にまだ劣る部分も見られたが、この点を補えばヘビー級でも有数の選手になると思う。
第六試合
ジョシュ・バーネット ○-× 中村 和裕
1R 8分10秒 裸絞め
試合自体はバーネットのワンサイドゲームだったが、強いバーネットを久々に見ることが出来たので、個人的には満足した。バーネットは体を絞ったためか動きにキレが有り、これが80パーセントの状態だとすると、GPにも大いに期待できる。残念ながらプロレス技を見る事は出来なかったが、足関節を取りに行った所で自分は盛り上がったので、これでよし。一方の中村には、やはり厳しい試合だった。中村は試合を支配して判定で勝つのが常套手段だが、自分のペースを簡単に作らせて貰えない強豪相手だと、こうなってしまうのも仕方が無いかもしれない。今後、中村が更に上を目指すのならば、一本やKOを狙える何か強力な武器を獲得する必要がある。そうでなくては格上相手に突破口を開くことは出来ないし、ここらが中村の限界になってしまうだろう。
第七試合
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ ○-× 田村 潔司
1R 2分24秒 腕ひしぎ十字固め
まったく勝負にならなかった。ノゲイラがテイクダウンから即座にバックを取る動きは実に見事……と言いたいところだが、田村にはもう少し粘って欲しかった。ノゲイラの手術後の復帰戦だが、これではどの程度まで復調しているのか、手術後の影響は無いのか、判断が付かない。もっとも、実力差の有る田村を相手にして何も危ないところが無かったので、調子が悪くは無いのだろう。スタンドでの打撃も含めてもう少し見たかった。だが、それは田村に対しては少々無理な注文だったのかもしれない。
第八試合
マーク・コールマン ○-× マウリシオ・ショーグン
1R 49秒 レフェリーストップ
本日のサプライズその2。ショーグンが積極的に出てくるコールマンに対して柔軟な対応を見せていたが、この戦術で行くのか、それとも従来通りの戦術に戻すのか興味があったのだが、それを見ることは出来なくなってしまった。中継中に高田が、長期欠場になるのではないか、と話していたが、聞くところによると怪我は予想より軽かったとの噂が流れており、この情報が正しいと良いのだが。ショーグンはこれからの未来の有る選手なので、怪我が後々まで影響しないよう祈りたい。コールマンは41歳という年齢を感じさせない動きを見せていたので、このような終わり方になってしまって残念だ。それと試合後のシウバの乱入だが、速報でも書いた通り、チャンピオンとしてマナーを守るべきだ。もっともこれはシウバ一人の問題ではなく、シュートボクセ側のセコンド全体に言える事だ。コールマンは対戦相手を敬い、礼儀を払う人間だが、試合後のインタビューに於ける傲慢な台詞は、シュートボクセ側との乱闘騒ぎで気が立っていた故であると思う。
第九試合
マーク・ハント ○-× 西島 洋介
3R 1分18秒 KO
今回の大会でのベストバウト。西島は初参戦で階級が上のハントに対してよく頑張ったと思うが、この試合が素晴らしいものになったのはハントの功績が大きいと思う。1Rでハントはテイクダウンからのグラウンドでの戦いを行っていたが、その後もこの戦術を続行していれば、西島は良いところ無く敗北していたはず。西島は距離を取っての打撃戦で、ウィービングやスウェーバックなど流石と思わせるような戦いを披露したが、西島の得意とするスタンドでの勝負をハントが受けたからこそ、この試合は素晴らしいものになった。ハントは途中からセコンドの指示を聞かなくなったらしいが、ダメージを受けても立ち上がって来る西島に対し、何か感じるところが有ったのではないか。まさに意地と意地のぶつかり合いだった。西島は健闘したが試合で見せたグラウンド技術はまだまだで、これが寝技主体の相手だと、何も出来ずに一本負けしていた可能性が高い。クリアするべき課題は多いので、これからも頑張って頂きたい。そして最後に、西島との戦いを真正面から受けて立ったハントの男気に、敬意を表する。
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by moonemblem
| 2006-03-06 00:27
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