2006年 05月 15日
30分前の逃亡
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先日K-1のアムステルダム大会の地上波放送を見ていたら、唐突にこんなテロップが画面に映し出された。「ボブ・サップが体調不良のため急遽欠場 アーネスト・ホーストの対戦相手はピーター・アーツに決定」…先日のHERO'Sと言い本当に選手の欠場とカード変更が多いな、とその時は思いながら見ていたのだが、その後でネットをチェックして驚いた。
試合開始30分前にボイコットなど、なかなか発生することでは無い。K-1のようなビッグプロモーションともなると、尚更ではないだろうか。なおFEGのホームページで谷川貞治氏が、今回の件に対するコメントを発表している。このコメントの中では「直前になって無理難題を要求」としか書かれておらず、主催者側とサップとの間にいかなる問題が発生したのかは触れられていない。今回の件に関し、海外系の情報サイトにも情報が掲載されているが、MMA WEEKLYより記事の一部を引用する。
またGAME AND MMAさんの記事によると、サップはFEG側と金銭的な問題を抱えていたと書かれている。またサップだけではなく、ゴールデン・グローリーとも摩擦を起こしているようだ。
これらの情報から考えると、問題はそう単純ではないのかもしれない。直前にK-1のマネージャーと衝突があったのならば、試合に関して両者の間に何らかの行き違いがあったと推測することができる。試合に出る予定で会場にまで入っていながら、直前でキャンセルするとは余程の事があったのではないかと思われるが、単にサップが試合を怖がったのではなく契約上の問題があったとすると、このような行動に至った理由として納得がいく。ただし、試合を楽しみにしていたファンに背を向ける行為であり、例えどのような理由があろうとも会場のファンにとっては納得できるはずも無い。もちろん、対戦相手のアーネスト・ホーストにとってもだ。今回はピーター・アーツの尽力により穴埋めは出来たが、多くの人に多大な迷惑を掛けた事は事実として残る。またこの件でサップは信用を落とした事は確かで、FEGとの長期契約の問題が無くとも、彼をリングに上げようとするプロモーターはほぼ無くなるだろう。一度このような前科を作ってしまった以上、再発を懸念するプロモーターがサップを使うとは思えない。今回の件で、サップに対して谷川氏は法的措置を示唆しているが、それも当然と言える。ただしFEGはただサップを責めるのではなく、選手の管理について従来の手法に何か問題は無かったのか、一度振り返って徹底的に検討を行うべきだ。このような問題によって最も失望するのはファンであるという事を、決して忘れないで貰いたい。
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デイリースポーツonline サップドタキャン マット界追放へ
nikkansports.com ボブ・サップが「敵前逃亡」
FEG NEWS REPORT ボブ・サップ選手の欠場について
FEG NEWS REPORT アーツの男気がK-1を救う
試合開始30分前にボイコットなど、なかなか発生することでは無い。K-1のようなビッグプロモーションともなると、尚更ではないだろうか。なおFEGのホームページで谷川貞治氏が、今回の件に対するコメントを発表している。このコメントの中では「直前になって無理難題を要求」としか書かれておらず、主催者側とサップとの間にいかなる問題が発生したのかは触れられていない。今回の件に関し、海外系の情報サイトにも情報が掲載されているが、MMA WEEKLYより記事の一部を引用する。
MMA WEEKLY SAPP PULLS OUT IN MIDDLE OF K-1 CARD
According to the eyewitness account of Stephan Ambrizi in the first few rows of seats, Sapp was yelling at what appeared to be K-1 management during the fight. Sapp could be heard yelling, "It's your fault, not mine!" as he walked away from ringside about one hour before his scheduled fight with Ernesto Hoost.
前列に座っていたステファン・レコの目撃談によると、サップはK-1のマネージャーと思しき男に対し、試合の間に怒鳴り散らしていた。「お前のせいだ、俺のせいじゃない!」とサップが叫んでいるのを聞くことが出来た。そうして彼はホーストと予定されていた試合の1時間前に、リングサイドから歩き去った。
またGAME AND MMAさんの記事によると、サップはFEG側と金銭的な問題を抱えていたと書かれている。またサップだけではなく、ゴールデン・グローリーとも摩擦を起こしているようだ。
GAME AND MMA 〔K-1〕バス・ブーン氏声明全訳
これらの情報から考えると、問題はそう単純ではないのかもしれない。直前にK-1のマネージャーと衝突があったのならば、試合に関して両者の間に何らかの行き違いがあったと推測することができる。試合に出る予定で会場にまで入っていながら、直前でキャンセルするとは余程の事があったのではないかと思われるが、単にサップが試合を怖がったのではなく契約上の問題があったとすると、このような行動に至った理由として納得がいく。ただし、試合を楽しみにしていたファンに背を向ける行為であり、例えどのような理由があろうとも会場のファンにとっては納得できるはずも無い。もちろん、対戦相手のアーネスト・ホーストにとってもだ。今回はピーター・アーツの尽力により穴埋めは出来たが、多くの人に多大な迷惑を掛けた事は事実として残る。またこの件でサップは信用を落とした事は確かで、FEGとの長期契約の問題が無くとも、彼をリングに上げようとするプロモーターはほぼ無くなるだろう。一度このような前科を作ってしまった以上、再発を懸念するプロモーターがサップを使うとは思えない。今回の件で、サップに対して谷川氏は法的措置を示唆しているが、それも当然と言える。ただしFEGはただサップを責めるのではなく、選手の管理について従来の手法に何か問題は無かったのか、一度振り返って徹底的に検討を行うべきだ。このような問題によって最も失望するのはファンであるという事を、決して忘れないで貰いたい。
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by moonemblem
| 2006-05-15 23:29
| 格闘技