2006年 01月 03日
PRIDE 男祭り 2005 頂-ITADAKI- 試合結果(下)
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お待たせしました(と言っても、こんなブログを見ている人など皆無に等しい)、先日に続いて男祭りの結果、残り6試合。
第六試合
○ダン・ヘンダーソン 判定 2-1 ×ムリーロ・ブスタマンチ
序盤は互角の勝負だった1R、中盤になってヘンダーソンのパンチを掻い潜ったブスタマンチが組み付きから足をかけてテイクダウン。ハーフガードからパスしてマウントへ移行するも、ヘンダーソンは上手く膝を入れて猪木・アリ状態へ。ブスタマンチは踏みつけやパウンドで攻めるが、決定的な一撃は無いまま終了。2R、両者スタミナが切れてきた中盤、ヘンダーソンのパンチがヒットした後、続くパンチを避けて姿勢を下げていたブスタマンチに、ヘンダーソンの膝が直撃。崩れ落ちるような感じで寝るブスタマンチ。そのままヘンダーソンのペースになり、膝やパウンドでラッシュをかけるが、そのまま試合終了。判定はヘンダーソンがラッシュで与えたダメージが評価されたようだ。
第七試合
○五味 隆典 1R KO ×桜井“マッハ”速人
マッハが蹴りとパンチを織り交ぜて攻めるのに対し、五味は得意のパンチ。マッハが出すローに五味はカウンターで飛び込んで、回転の早いパンチを繰り出すが、マッハもパンチを放って対抗。しばらくは緊張感の有る、両者互角の展開。しかしパンチの応酬からロープ際で組み合った時、一気に試合が動く。マッハは五味の首を取って投げようとするが、投げられた五味の体がロープに当たった反動で、五味がマッハの上になる。バックマウントを取った五味はパウンドを連打。マッハは相当きつそうだったが、一度返してスタンドの状態へ。が、ダメージは既にかなり蓄積していたのだろう。すぐに五味の左右のフックがクリーンヒットしてダウン、ここでレフリーがストップ。マッハにとっては不運な展開だったが、別の見方をしてみれば、五味にはたった一度の隙さえあれば、試合を決定付けてしまうに足りる攻撃力が、備わっているという事だ。圧倒的な強さで戴冠。そして五味のマイク。自分を支えてくれた人達とファンに述べた感謝の言葉は、涙声で震えていた。武士道を盛り上げたいと言い、そしてその言葉通りに引っ張ってきた五味。一人のファンとして、彼がベルトを獲得した事はとても嬉しいし、そしてその場に立ち会えたことは意義の有る事だったと思う。
第八試合
○桜庭 和志 1R 羽根折固め ×美濃輪 育久
美濃輪は今日は意表を付いて、赤ではなく白のコスチュームで登場。対する桜庭はレイザーラモン。会場に両選手が登場しただけで、物凄い盛り上がり。やはりこの二人は違う。試合は中盤、まずは美濃輪が桜庭の足を取って得意の足関節、アンクルロックを仕掛ける。それを外した桜庭、そのまま上になってからパスし、サイドへ。逃れようとする美濃輪を上手く抑えつつ、有利なポジションをキープする。美濃輪は一度は立ち上がり、スタンドで桜庭のバックを取るが、桜庭が足を掛けてテイクダウン。そのままアームロックでフィニッシュ。膠着した場面もあったが、試合に動きがあるたびに、会場全体がどよめく。もはや試合の内容云々ではなく、桜庭と美濃輪がリングに上がっているというだけで、観客は満足しているかのよう。この二人がいるだけで、会場の雰囲気が変わる。前の試合に続いて、とても盛り上がった試合。
第九試合
○マーク・ハント 判定 2-1 ×ミルコ・クロコップ
序盤、警戒して距離を取るハントにローを中心に蹴りで攻めるミルコ。しかし途中からハントが積極的に前に出始め、圧力をかけながらパンチで攻める。ミルコは逃げるように距離を取りながら反撃する。ミルコのハイキックが何発か当たるが、ハントは揺らぎもせず。最後はグラウンドでミルコがマウントを取ったところで終了。消極的な場面が見られたミルコの印象は悪かったのか、判定でミルコに入った時、会場内がどよめく。ハントがリベンジを達成。ミルコファンとして、この試合に関しては色々と思うことがあるので、後日ゆっくりと書く予定。
第十試合
○ヴァンダレイ・シウバ 判定 2-1 ×ヒカルド・アローナ
シウバの入場時から、会場はシウバへの声援一色。おまけに近くの席に「アローナを殺せ」「アローナ死ね」と叫びまくる、キ○ガイじみた客が一名。シュートボクセのタオルを肩にかけていた所を見ると、シウバのファンであるらしい。友人の膝蹴り氏「あいつを先に殺してやろうか」とマジギレ寸前。別に膝蹴り氏と自分はアローナのファンではないが、こういった客がいると会場の空気は悪くなるし、非常に不愉快。1R、何度かアローナが寝る猪木・アリ状態になるが、シウバはアローナの足を蹴るだけで、決して踏みつけには行かず。足を取られるのを警戒しているのか。1R終わりからは、アローナのタックルがきれいにきまり始める。しかしお互いに決め手が無いまま、試合は終了。終わった瞬間、周りの席から「これはアローナだな」という声が上がるが、判定はシウバ。今日は本当に微妙な判定が多い。特にこの試合に関しては、人によってかなり判定が分かれると思う。BTTの面々は、納得がいっていない様子。
第十一試合
○吉田 秀彦 1R 腕ひしぎ逆十字固め ×小川 直也
小川の入場時、沸き起こる橋本コール。小川の入場曲は、橋本のテーマ曲「爆勝宣言」。打撃戦で始まったこの試合、吉田がテイクダウンから小川の足を取り、アキレス腱固めへ移行。試合後のマイクで足が折れていたことを知ったが、自分はまったく分からなかった。その後、両者はグラウンドで上を取り合いながら、パウンドを落とす。そして小川が上になった時、吉田がガードポジションから小川の左腕を取り、十字へ。小川は立ったまま耐えようとするが、吉田が小川を転がし、完全に極まる。小川がタップしないので、ここでレフリーがストップ。試合後、小川が吉田に、一緒にハッスルしてくれと頼むが、吉田は拒否。まあ仕方ないか。吉田は小川がマイクを握っている間「勘弁してくれ」とでも言いたげな様子で、途中から小川に背を向けていた。小川はハッスルを一回、そして亡くなった橋本のためにトルネードハッスルをもう一回。小川の「橋本にありがとうと言いたい」は感動した。最高に盛り上がり、男祭りは終了。
始まってから終わるまで約7時間。全試合終わった後、かなり疲れていた。自分でも贅沢な事を言っているとは思うが。今回の男祭り、金子賢に始まって微妙な判定まで、言いたいことや問題点はあったが、会場で見ていた自分としてはとても満足。2005年の最後の日、この大会のおかげで良い気分で年越しを迎えることが出来た。
試合結果はこれで終わりだが、男祭り関連の記事は、あと少し書く予定。
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第六試合
○ダン・ヘンダーソン 判定 2-1 ×ムリーロ・ブスタマンチ
序盤は互角の勝負だった1R、中盤になってヘンダーソンのパンチを掻い潜ったブスタマンチが組み付きから足をかけてテイクダウン。ハーフガードからパスしてマウントへ移行するも、ヘンダーソンは上手く膝を入れて猪木・アリ状態へ。ブスタマンチは踏みつけやパウンドで攻めるが、決定的な一撃は無いまま終了。2R、両者スタミナが切れてきた中盤、ヘンダーソンのパンチがヒットした後、続くパンチを避けて姿勢を下げていたブスタマンチに、ヘンダーソンの膝が直撃。崩れ落ちるような感じで寝るブスタマンチ。そのままヘンダーソンのペースになり、膝やパウンドでラッシュをかけるが、そのまま試合終了。判定はヘンダーソンがラッシュで与えたダメージが評価されたようだ。
第七試合
○五味 隆典 1R KO ×桜井“マッハ”速人
マッハが蹴りとパンチを織り交ぜて攻めるのに対し、五味は得意のパンチ。マッハが出すローに五味はカウンターで飛び込んで、回転の早いパンチを繰り出すが、マッハもパンチを放って対抗。しばらくは緊張感の有る、両者互角の展開。しかしパンチの応酬からロープ際で組み合った時、一気に試合が動く。マッハは五味の首を取って投げようとするが、投げられた五味の体がロープに当たった反動で、五味がマッハの上になる。バックマウントを取った五味はパウンドを連打。マッハは相当きつそうだったが、一度返してスタンドの状態へ。が、ダメージは既にかなり蓄積していたのだろう。すぐに五味の左右のフックがクリーンヒットしてダウン、ここでレフリーがストップ。マッハにとっては不運な展開だったが、別の見方をしてみれば、五味にはたった一度の隙さえあれば、試合を決定付けてしまうに足りる攻撃力が、備わっているという事だ。圧倒的な強さで戴冠。そして五味のマイク。自分を支えてくれた人達とファンに述べた感謝の言葉は、涙声で震えていた。武士道を盛り上げたいと言い、そしてその言葉通りに引っ張ってきた五味。一人のファンとして、彼がベルトを獲得した事はとても嬉しいし、そしてその場に立ち会えたことは意義の有る事だったと思う。
第八試合
○桜庭 和志 1R 羽根折固め ×美濃輪 育久
美濃輪は今日は意表を付いて、赤ではなく白のコスチュームで登場。対する桜庭はレイザーラモン。会場に両選手が登場しただけで、物凄い盛り上がり。やはりこの二人は違う。試合は中盤、まずは美濃輪が桜庭の足を取って得意の足関節、アンクルロックを仕掛ける。それを外した桜庭、そのまま上になってからパスし、サイドへ。逃れようとする美濃輪を上手く抑えつつ、有利なポジションをキープする。美濃輪は一度は立ち上がり、スタンドで桜庭のバックを取るが、桜庭が足を掛けてテイクダウン。そのままアームロックでフィニッシュ。膠着した場面もあったが、試合に動きがあるたびに、会場全体がどよめく。もはや試合の内容云々ではなく、桜庭と美濃輪がリングに上がっているというだけで、観客は満足しているかのよう。この二人がいるだけで、会場の雰囲気が変わる。前の試合に続いて、とても盛り上がった試合。
第九試合
○マーク・ハント 判定 2-1 ×ミルコ・クロコップ
序盤、警戒して距離を取るハントにローを中心に蹴りで攻めるミルコ。しかし途中からハントが積極的に前に出始め、圧力をかけながらパンチで攻める。ミルコは逃げるように距離を取りながら反撃する。ミルコのハイキックが何発か当たるが、ハントは揺らぎもせず。最後はグラウンドでミルコがマウントを取ったところで終了。消極的な場面が見られたミルコの印象は悪かったのか、判定でミルコに入った時、会場内がどよめく。ハントがリベンジを達成。ミルコファンとして、この試合に関しては色々と思うことがあるので、後日ゆっくりと書く予定。
第十試合
○ヴァンダレイ・シウバ 判定 2-1 ×ヒカルド・アローナ
シウバの入場時から、会場はシウバへの声援一色。おまけに近くの席に「アローナを殺せ」「アローナ死ね」と叫びまくる、キ○ガイじみた客が一名。シュートボクセのタオルを肩にかけていた所を見ると、シウバのファンであるらしい。友人の膝蹴り氏「あいつを先に殺してやろうか」とマジギレ寸前。別に膝蹴り氏と自分はアローナのファンではないが、こういった客がいると会場の空気は悪くなるし、非常に不愉快。1R、何度かアローナが寝る猪木・アリ状態になるが、シウバはアローナの足を蹴るだけで、決して踏みつけには行かず。足を取られるのを警戒しているのか。1R終わりからは、アローナのタックルがきれいにきまり始める。しかしお互いに決め手が無いまま、試合は終了。終わった瞬間、周りの席から「これはアローナだな」という声が上がるが、判定はシウバ。今日は本当に微妙な判定が多い。特にこの試合に関しては、人によってかなり判定が分かれると思う。BTTの面々は、納得がいっていない様子。
第十一試合
○吉田 秀彦 1R 腕ひしぎ逆十字固め ×小川 直也
小川の入場時、沸き起こる橋本コール。小川の入場曲は、橋本のテーマ曲「爆勝宣言」。打撃戦で始まったこの試合、吉田がテイクダウンから小川の足を取り、アキレス腱固めへ移行。試合後のマイクで足が折れていたことを知ったが、自分はまったく分からなかった。その後、両者はグラウンドで上を取り合いながら、パウンドを落とす。そして小川が上になった時、吉田がガードポジションから小川の左腕を取り、十字へ。小川は立ったまま耐えようとするが、吉田が小川を転がし、完全に極まる。小川がタップしないので、ここでレフリーがストップ。試合後、小川が吉田に、一緒にハッスルしてくれと頼むが、吉田は拒否。まあ仕方ないか。吉田は小川がマイクを握っている間「勘弁してくれ」とでも言いたげな様子で、途中から小川に背を向けていた。小川はハッスルを一回、そして亡くなった橋本のためにトルネードハッスルをもう一回。小川の「橋本にありがとうと言いたい」は感動した。最高に盛り上がり、男祭りは終了。
始まってから終わるまで約7時間。全試合終わった後、かなり疲れていた。自分でも贅沢な事を言っているとは思うが。今回の男祭り、金子賢に始まって微妙な判定まで、言いたいことや問題点はあったが、会場で見ていた自分としてはとても満足。2005年の最後の日、この大会のおかげで良い気分で年越しを迎えることが出来た。
試合結果はこれで終わりだが、男祭り関連の記事は、あと少し書く予定。
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by moonemblem
| 2006-01-03 22:49
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